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井戸の傍らから、座間味を日々に綴ります
2022/05/03

カーヌスバザマミが出来るまで 後編

さて今回は、カーヌスバザマミが出来るまで 後編です!(長いですよ。)



マイナス状態からまずはゼロにする所からスタートしたホテル建設。


終りが来ないかと感じられた解体作業を無事終えた後は、

整地をした状態でまさかのマリンショップDRIFTERの青空営業がスタートしました。


ビーチコマー時代はテラスで営業していたので、

「まぁ、屋根が無いくらいか…うん、いける…!」といった感じで、

整地した土地に机をポツンと置き、テントを設置し、雨が降れば足元はぬかるみまくりの状態で、とても風通しの良い?営業をしていました。



事務所といえば、隣の海洋館の1Fの使われていない元展示スペースに無理やり机を設置し、

足元は土と石だらけの所でパソコン作業をする日々。笑

良く言えば、秘密基地のようで「これはこれで何か、いいやん!」とさえ思っていました。

慣れとはすごいものです。


宿の仕事がなく、私は時間を持て余していたので、

この頃に今のエントランスに設置しているDRIFTERの看板をデザインし、

秘密基地でみんなで廃材を使用して作成しました。なので、この看板にはとても思い入れがあります。

記念撮影の際は是非この子も入れてやってくださいね。



そして、整地した後は基礎が入り、いよいよ建物らしくなっていく作業段階で、色んな業者の方にご協力を頂きました。ここで、やっちさんの人脈が爆発的に活躍する事に。


島人の飲み友達の電気屋さん、島の建設業者さんに生コン屋さん、元座間味のライフセーバーのタイル屋さん、

やっちさんが20代の頃にお世話になっていた広島の先輩の内装屋さん、その内装屋さんの繋がりで、設計士さんにクロス屋さん、

DRIFTERの物販Tシャツを作成してくれている大阪の横乗りクルーからは、電気屋さんに大工さんまで。


日頃の仲間から、昔からの仲間まで、

ホテル建設をきっかけにカーヌスバに大集結してくれたのです。

みなさん本当に楽しくて素敵な方達ばかりで、朝から遅くまで作業をしてくださり、

夜は一緒にたくさんのお酒を交わしました。



この方たちのおかげで、こんなにも立派なホテルが本当に座間味に建ったのです。



施主であるやっちさん、マリンガイドのそうへいくんは、

「転職したんですか?」と思うくらいに業者の方達と毎日のように一緒に作業をしてくれました。


その頃のDRIFTERは仮事務所を転々としながら営業を続け、私とりかは気づけば事務所引っ越しのプロになりました。



ビーチコマー閉店からホテルが出来るまでの間に、

やっちさん夫婦には三人目の子供が産まれ、解体作業した際に廃棄する予定だった元展示物の船のエンジンを引き取って下さった方が里親の、プロットハウンドという犬種のこはるをやっちファミリーに迎え入れ、

家族が増えた状態でホテルオープンの日を迎えたのでした。


今では子供たちもすっかり大きくなり、スタッフも増え、更に大所帯になったカーヌスバファミリー。



プレオープンの日、お披露目会にはお祝いで村民の方々がたくさん来て下さり、

「ここまでよく頑張ったね!これからだね!」とお声をかけて頂き、胸がいっぱいになりました。

この日の事を思い返すと今でも目頭が熱くなります。





大きな目標に向かって、ひたすらに走り続ける事の大切さを、この時学んだのでした。




そんなこんなで、無事ホテルがオープンしたのですが、

ここで大事な事に気づくのです。



「全然、宣伝してへんやん。てか、ホテルのHPないやん。」です。笑

とにかくオープンさせる事に全力を注いでいたのです…。




ここからは、ホテルオープンという目標から、

「予約が取れないホテルにする」という目標へレベルアップし、

止まる事なくまた新たなゴールに向かい、みんなで走り始めたのでした。




この頃は、コロナ禍という大きな次の試練がやってくる事も知らず、

「これ以上に大変な事はもうないやろ!」と無敵モードでした。


しかし、7月にオープンし翌春にコロナの影響でまさかの2か月の営業ストップ…

この厳しい試練を乗り越えられたのも、この頃の経験で培った気合いで粘り勝ちできたからだと自負しています。



今日はGWの折り返し日。

こうして毎日たくさんのお客様とお会いできる事は当たり前ではありません。

そしてここにある自然もまた、当たり前の存在ではありません。


ありきたりな言葉ではありますが、

人と自然への感謝と思いやりの気持ちを大切に、明日からもここカーヌスバザマミで、

皆様とお会いできるのをスタッフ一同楽しみにお待ちしております!!


最後は、オープンして1年半後にリニューアルしたテラスで、

ここに至るまでの経緯を振り返り、思い出に浸るやっちさん(私の勝手な想像です。)で締めくくりたいと思います。





では、また!